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全社的な内部統制=IPO審査の質問事項!?

IPO準備を進められているベンチャー企業の責任者の方とお話していると、ただでさえIPO審査に向けた社内管理体制構築のための組織づくりで大変なのに、さらに内部統制のための社内管理体制を整備しなければならない・・・と途方に暮れてらっしゃる時があります。

しかし、ベンチャー企業の内部統制導入に対して最も重要視される全社的な内部統制は、結論からいえばIPO審査の質問事項と本質的には同じ内容なのです。違う点を挙げるならば、内部統制規程と内部統制基本方針書という、この制度独自の書類作成が必要なくらいです。それ以外の社内管理体制については“内部統制仕様“に若干のアレンジを加えるだけで事足りるケースが大半です。

IPO審査の質問状は取引所や証券会社の視点から作成し、全社的な内部統制は監査の視点から作成されているため、パッと見た感じは違った内容に見えるのかもしれません。それにIPO審査経験者でなければ、全社的な内部統制の42項目が審査の質問状とほぼ同じだということに気付くことすらできません。

この事実に気付いてみれば、内部統制制度がスタートして、ベンチャー企業のIPO準備の業務負担が増えたと言っても、実質的には従来のIPO準備との差はそれほど大きくはないのです。(内部統制用の書類作成の手間暇は、どうしても負担しなければなりませんが・・・)

最近、内部統制制度のデメリット面を問題にする方が多いですが、IPO準備企業にとって本当はメリットもあると私の経験上では実感しております。それは、内部統制評価では“根拠資料在りき”を徹底しなければならない点です。

何故なら、IPO審査では根拠資料が適切に揃ってなければ回答に困窮する事態になることが意外に多いからです。根拠資料をすぐに提出できない事務能力だとIPO審査では大きなマイナス点になりますが、早期から内部統制評価体制をテストしていれば、少しずつでも全部署の事務能力を高めていけるのです。

全社的な内部統制の構築・評価が適切に終われば、その時点でIPO審査に向けた社内管理体制の基盤がかなり出来上がっています。そう思えば、負担に感じるどころか、社内管理体制のレベルを図る物差しとして、やりがいも感じられるかもしれません。



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2011.12.07 石井真人
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